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英語を一から勉強したいけど『参考書の数が多すぎてどれを買えば良いのか分からない。』とか『社会人に向いているのはどれが良いの?』と迷っているのではないでしょうか。
書店やオンラインショップにはたくさんの参考書や単語帳が売られています。受験生向けやTOEIC対策、薄い本から辞書のような太い本など様々なものが売られているので、きっとあなたにぴったりなものがあるはずです。
しかし、何に注目して選べば良いのか分からないければ、ぴったりなものに出会う可能性は低くなってしまいます。
この記事では、一から英語を勉強する方向けに、参考書を選ぶポイントと注意点について解説しています。良かったら参考書、単語帳選びの参考にしてください。
英語を一から勉強する場合は3つの基礎知識から
英語を一から勉強する場合には、3つの基礎知識を身につけることから始めるのがオススメです。3つの基礎知識とは、基礎的な単語、基本的な英文法、そして発音の知識です。これらの基礎知識が身についてしまえば、リスニング力、スピーキング力も効果的に伸ばすことが出来ます。
3つの基礎知識については、単語帳や参考書を使った勉強をおすすめします。インターネットで調べれば無料でいろいろな情報が手に入りますが、抜けがあったり、上手くまとまっていないことがあります。一方、参考書や単語帳は多少のお金がかかりますが、情報が体系的にまとめられているので、効率よく学ぶことが出来ます。
参考書や単語帳を選ぶ際には、人気や口コミだけに頼るのではなく、自分の英語レベルに合っているかどうかを確認してください。どんなに人気の参考書でも、難易度が高すぎると、十分な効果を発揮しませんからね。
では、英語の基礎知識(単語、文法、発音)を習得するための参考書はどう見つけたら良いのでしょうか?それぞれ見つけるポイントを解説していきます。
基礎な英単語が学べる単語帳
英単語を効率的に覚えるためには、同じ単語帳を何度も繰り返すことです。単語帳に載っている単語を一つ一つ覚えながら、じっくり時間をかけて単語帳を読み切っても、見返してみると半分以上忘れてしまうことがほとんどです。これは、記憶力の問題ではなく脳の特性です。
人の脳は、脳が重要と判断してものだけ記憶する作りになっています。めったに目にしないものは重要ではないと判断し、忘れてしまいます。一方、頻繁に目にするものは重要と判断され、記憶に残ります。
例えば、一度だけ一時間くらい話した人と、毎日一分挨拶だけを交わす人では、どちらが記憶に残りそうですか?短い時間でも毎日会っている人のほうが記憶に残るのではないでしょうか。
同じように英単語も、一回で覚えようとするのではなく、何度も目にしたほうが効率よく覚えることが出来ます。
この脳の特性を活かすため、最初の単語帳は基礎的な単語が1000語程度掲載されているものを選んでください。簡単で、掲載されている単語が少なければ、1ヶ月もかからず読み切ることが出来ると思います。一回目以降は、覚えていない単語のみ確認していきます。こうすることで、短い期間で何度も読み返すことが出来ます。
また、単語帳に音声データがついているものを選んでください。間違った音声で覚えると、意味は分かるけど、正しく発音できない、聞き取れない、会話に役立たない知識になってしまいますからね。
基礎的な単語帳に載っている単語がほとんど覚えられたら、少し難易度が高く、単語数が多いものにチャレンジしてください。
おすすめの英単語帳 “キクタン【中学英単語】高校入試レベル”
キクタンは、書いて覚える、読んで覚えるではなく、聞いて覚えることに特化した英単語帳です。単語帳には、単語と読み方、例文があり、音声には英単語、例文の読み上げが入っています。ちなみに、音声は専用のアプリからダウンロードして再生します。
英単語の音声は、英単語 → 日本語訳 → 英単語 の順番で、音楽に合わせてリズムよく読み上げられます。1日に16語、時間として最短1分30秒を8週間続ける設定になっています。
このくらいであれば、仕事で少し疲れた日、忙しい日でもどうにかできそうですよね。
キクタンには、英語レベルに5冊の単語帳がありますが、その中でも一番基礎的なものが『キクタン【中学英単語】高校入試レベル』 です。中学校3年間で勉強する896語が収録されています。
タイトルに『高校入試レベル』とありますが、受験英語だけではなく日常会話でも使えるように工夫されているので、社会人でも安心して使うことができます。
基礎的な英文法が学べる参考書
英語を話すために、英文法は必要ないと言われることがあります。確かに、単語を並べるだけでちょっとした挨拶や簡単な会話はできます。
しかし、英会話をしたり、仕事で英語を使うなど本格的なコミュニケーションを行うときに英文法が分からないと上手くいかないことがあります。
文の型によって意味が正反対になったり、相手を責めている表現になったり、意味が成り立たないことがあるからです。
難しい文法を勉強する必要はありませんが、中学英文法の知識はできるだけ早めに学んでおきましょう。ネイティブ・スピーカーの普段の会話でも、中学英文法がたくさん使われています。
文法の参考書は一冊に絞って、すべて理解して、他の人に説明できるレベルを目指しましょう
おすすめ文法書 “中学英語をひとつひとつわかりやすく”
中学校の勉強内容を解説した『ひとつひとつわかりやすく』という人気の参考書シリーズがあります。教科ごと、学年ごとに分かれている参考書なのですが、『中学英語をひとつひとつわかりやすく』は中1~中3英語をまとめた参考書です。
主語、動詞とは何?という基礎の基礎から解説しているので、一から英語を学び直すにはちょうど良いのではないでしょうか。
一回分の学習は見開き2ページ、左のページに解説、右のページは練習問題になっています。練習問題があるので文法を覚えるだけではなく、どのように使えば良いのかまで勉強できるのが良いですね。
また、イラストが多用されていたり、Youtubeには作者による解説動画もあるなど学習者を飽きさせない工夫がなされていることもおすすめポイントです。
英語の発音を学べる参考書
一から英語学習を始める際に、基礎単語、基礎文法を覚えようとする人は多いですが、発音ルールを覚えることは後回しにされがちです。
しかし、発音ルールは英会話をするために必要不可欠な知識です。発音が間違っていると、相手に伝わらない、聞き取れませんからね。
英語には日本語に無い発音がたくさんあるので、どう発音すれば良いのか知る必要があります。
例えば、日本語で『あ』の発音は一つですが、英語には4種類もあります。それぞれ口の形、舌の位置、息の出し方を知らなければ、正しく発音できるようにはなりません。
発音のルールは体系化されていて、それほど数は多くないので、早めに覚えてしまいましょう。
おすすめ発音学習書 “英語耳”
発音する際の唇の形や舌の位置、息の吐き方をイラストを使って解説している参考書です。付属のCDに録音されている音声に合わせ、イラストを見ながら発音練習することで正しい発音を身につけます。
参考書の前半は、すべての母音と子音の発音について解説です。発音方法と発音記号について学びます。発音記号とは、e の逆さま、a と e をくっつけたような記号で発音方法を示しています。
この発音記号を覚えてしまえば、新しい単語に出会ったとき、音声を聞かなくても正しい発音が分かるようになります。
次は、音の変化についての解説です。英語は単語単体で発音する場合と会話では発音が違うことがよくあります。音がつながったり、消えたりするのですが、このルールを知らないと英語を聞き取れるようになりません。
最後は、英語発音の練習方法です。英語の発音ルールを覚えても、練習しないと使えるようにはなりません。何度も発音することで、意識しなくても正しい発音が出来るようにしていきます。
まとめ
一から英語を学ぶには基礎知識である英単語、英文法、そして発音ルールに関する参考書を準備しましょう。
・英単語
英単語は英単語帳を何度も繰り返して見て覚えたほうが効率的なので、基礎単語が1000語程度掲載されているものがおすすめです。また、正しい発音で覚えることも重要なので、必ず音声付きのものを選んでください。
・英文法
ネイティブも普段の会話では難しい英文法ではなく、中学校で習う程度の英文法を主に使っています。中学生が習う文法について解説している参考書を選んで、勉強してください。
・発音ルール
日本語と英語は発音が全く異なります。そのため、発音のルールを知らないと、たくさん英語を聞いても正しい発音はできるようになりません。唇の形、舌の位置、息のはき方、そして音の変化まで丁寧に解説している参考書を選んでください。