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英会話を始めるにあたりすべての文法を覚える必要はありません。もちろんすべての文法が使いこなせるのが理想ですが、そこを目指してしまうと時間ばかり過ぎてしまいます。
英語はとにかく使わないと出来るようにはなりません。文法ばかり勉強していては、いつまで経っても英会話は出来るようにはなりません。
英会話力を効率よく伸ばすためには、最低限必要となる文法を覚えて、ひたすら使うことです。覚えていない文法は、必要になったときに学べば十分です。では、英会話をする上で最低限必要となる文法にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
英会話に最低限必要な文法
文法と聞くと関係代名詞、関係副詞、仮定法、分詞構文など難しい文法用語を思い出す人も多いかと思います。しかし、このような難しい文法を使わなくても会話は出来ます。
とは言え、単語を適当に並べるだけでは会話になりません。最低限、下の5つの文法だけは覚えてしまいましょう。
1.語順(主語+動詞)
2.疑問文(質問)
3.命令文(依頼)
4.時制(過去)
5.時制(未来)
語順(主語+動詞)
日本語と英語の大きな違いの一つに語順があります。そして、英語はその語順を間違ってしまうと意味が通じなくなってしまいます。逆に、日本語は語順が違っていても、文章の意味はほとんど変わりません。
例えば、『私の弟はテニスをします』という文章は『テニスをします、私の弟は。』でも意味は通じます。極端な言い方ですが『私の弟はします。テニスを』でも意味は理解できますよね。
このように日本語にとって語順は大きな意味を持っていません。語順ではなく『てにをは』助詞が重要になります。しかし、英語は語順が違ってしまうと、意味が大きく変化します。
彼はテニスをしますを英訳すると “My brother plays tennis.” となります。
この文章の語順を入れ替えて “Tennis plays my brother.” とすると『テニスは私の弟をする』という意味の分からない文章になってしまいます。
このように英語にとって語順は重要な意味を持ちます。簡単な会話であれば単語だけでも通じることはありますが、少し複雑な話をする場合に語順を間違ってしまうとコミュニケーションは取れません。
英語にとって重要な役割を果たしている語順は基本的に5つ(5文型)です。
1.主語(S)+動詞(V)
2.主語(S)+動詞(V)+補語(C)
3.主語(S)+動詞(V)+目的語(O)
4.主語(S)+動詞(V)+目的語1(O1)+目的語2(O1)
5.主語(S)+動詞(V)+目的語(O)+補語(C)
5文型の詳細については下の記事にまとめているので参考にしてください。
英会話に5文型の勉強は必要|理解することで得られるメリット
5文型に共通しているのは、主語(誰が)動詞(何する)という順番。英語はこの語順だけでも守っていれば、ある程度の意思疎通はできるようになります。
例えば I study English every day.(私は英語の勉強を毎日します。) この文章は Every day I study English. と言っても、意味は通じます。(若干ニュアンスは変わりますが)
疑問文の作り方
会話は、相手との言葉のキャッチボールと言われるように、相手に質問を投げかける疑問文が必要です。疑問文の作り方は、Be動詞、一般動詞で異なります。
Be動詞
Be動詞を文の頭に移動します。
例文1
通常の文:You are happy. (あなたは幸せです。)
疑問文 :Are you happy?(あなたはしあわですか?)
例文2
通常の文:He was angry.(彼は怒っていた。)
疑問文 :Was he angry?(彼は怒っていましたか?)
一般動詞
文の頭に Do, Does, Did のいずれかを付けます。
・主語が 三人称単数以外のときは Do
・主語が 三人称単数のときは Does
・過去形のときは Did
例文1
通常の文:You watch TV.(あなたは、テレビを見ます。)
疑問文 :Do you watch TV?(あなたは、テレビは見ますか?)
例文2
通常の文:She plays basketball. (彼女はバスケットボールをします。)
疑問文 :Does she play basketball?(彼女は、バスケットボールをしますか?)
例文3
通常の文:He studied English.(彼は英語の勉強をしました。)
疑問文 :Did he study English?(彼は英語の勉強をしましたか?)
命令文の作り方(依頼)
知り合いや友人と会話していると、何かをお願いしたい場面が出てくると思います。『教えて下さい』とか『窓開けて』など。そんなときに使うのが命令文です。もちろん依頼なので please を付けて丁寧な文章にしたほうが良いですね。
作り方は主語を取り除いて、文の頭に動詞の原形を置く、そして最後(最初)に Please を付けます。
例文1:英語を教えてください。
Teach English, please.
例文2:窓を開けてください。
Please open the window.
命令文を使った依頼はあまり丁寧ではないので、最低限必要な文法として捉えてください。英語の勉強が進んできたら Could you ~? や Would you ~? など別の表現を身に付けましょう。
時制(過去)
週末の出来事や学生時代の話などをするときに必要となるのが過去形です。作り方は、動詞を現在形から過去形に変えます。
Be動詞
am , is は was に変化させ, are は were に変化させます。
例文1
I am a English teacher.(私は英語の先生です。)
I was a English teacher.(私は英語の先生でした。)
例文2.
They are very popular.(彼らはとても人気があります。)
They were very popular.(彼らはとても人気がありました。)
一般動詞
不規則変化をする動詞もありますが、基本的に動詞の原型の後ろに -ed を付けることで過去形になります。
例文
She cooked dinner yesterday.(彼女は昨日、夕食を作りました。)
I played tennis.(私はテニスをしました。)
時制(未来)
週末の予定や明日の天気など、これから起こることについて話すときに必要となるのが未来形です。作り方は、動詞の前に will を付けます。
例文
I will cook dinner. (私は夕食を作るつもりです)
I will go to the library.(私は図書館に行く予定です)
未来を表す文法には be going to や be ~ing などもありますが、will だけでも十分意味は通じます。
まとめ
英会話に最低限必要な文法について解説しました。
1.語順
英語は語順によって意味が変わります。主語、動詞の順番を守りましょう。
2.疑問文(質問)
Be動詞のある文章は、Be動詞を文の先頭に。一般動詞の文章では、Do を文の先頭に置きます。
3.命令文(依頼)
文の先頭に動詞の原形。Pleaseを付けて丁寧な文章に変えます。
4.時制(過去)
過去形は、動詞の後ろに -ed を付ける。
5.時制(未来)
未来形は、動詞の前に will を置きます。
今回紹介した文法だけでも、英会話は出来るようになります。もちろんたくさん文法を知っていたほうが、細かいニュアンスを伝えることが出来ます。
しかし、そのレベルに達するには時間がかかり、何より楽しくないです。基本的な文法だけでも、相手に英語が通じたという成功体験をすると英語が楽しくなります。
すると、もっと色々な話題で会話がしたい、他の表現も使ってみたいという気持ちが出てきて、英語の勉強がはかどります。こうなってしまえば英語力はどんどん向上します。