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『効果的に英単語を覚えるために英英辞典は有効?』『英英辞典は必要?』『どのくらい効果があるもの?』と疑問に思っていませんか?
正直言って、英英辞典は全ての英語学習者におすすめ出来るものではありません。むしろ、使うことで時間を無駄にしてしまう、やる気を失うなど悪い効果が出てしまうこともあります。
では、どんな人に英英辞典は向いているのか、使うとどんな効果があるのか、上手な使い方などについて見ていきましょう。
英英辞典は英語学習者に必要?
日本人が使っている一般的な英語辞書は、英単語の意味が日本語で書かれていますよね。。一方、英英辞典は英単語の意味が全て英語で書かれています。
つまり、英語を母国語とする人にとっての辞典、日本人にとっての国語辞典のようなものです。英語学習者に対して作られたものではありません。
例えば、これから日本語を学ぼうとしている外国人に国語辞典をオススメするでしょうか?しませんよね。難しすぎるから、止めていおた方がいいとアドバイスすると思います。
では、英英辞典はどんな人に向いているのでしょうか?
英英辞典は英語上級者以外には必要ない
英英辞典は洋書が簡単に読めるような英語上級者以外には、あまりお勧めできません。もちろん英英辞典を使うことで良い効果は期待できますが、それ以上に悪い効果が出てしまう可能性があるからです。(効果については後ほど紹介します)
英英辞典を使うことによるデメリット
英和辞典を使えば、英語の意味が日本語で書かれているのでパッと理解できます。しかし、英英辞典は英語で解説されているので、理解するのに時間と労力がかかります。
また、単語の解説文の中に知らない単語が出てきて、その単語の意味を調べると、さらに知らない英単語が出てくる。英英辞典の無限ループにはまってしまうことも。
さらに、解説文を間違って解釈してしまい、意味を勘違いしてしまう可能性もあります。
英語初級~中級者にとって、英英辞典は使うメリットよりもデメリットが多いです。そのため、英語上級者になるまでは英和辞典を使うことをおすすめします。
英英辞典を使うとどんな効果がある?
英英辞典による主な効果は2つあると思います。1つは、英単語の持つ細かなニュアンスが理解できること。もう一つは、言い換えの勉強が出来ることです。
効果1:英単語の持つ細かなニュアンスが理解できる
英和辞典には、英単語に対して簡潔な日本語で意味が書かれています。例えば、”watch” の意味を英和辞典で調べると『見る』とありますが、どう見るのか細かい説明はありません。
一方、英英辞典(ロングマン英英辞典)で “wathc” の意味を調べると
“to look at someone or something for a period of time, paying attention to what is happening”
『人や物を何か起きているのか注意しながら、一定期間見ること』と細かなニュアンスまで解説されています。
“watch” の意味は、ただ見るのではなく何か動きがあるものに注目して見ること、ということが分かりますね。
同じように『見る』を意味する “see” や “look” を調べることで、どう使い分ければ良いのか理解できます。ちなみに “see” は『自然と視界に入ったものを見ること』、”look” は『何かを見るために目を向けること』です。
効果2:言い換えの勉強が出来る
英語で会話していると、モノの英語名称が分からないことがあります。そんなときは、知っている別の英単語で言い換えなければいけません。
この英語学習者に必須の技術『言い換え』を英英辞典で勉強をすることが出来ます。
例えば、一輪車を意味する “unicycle” を調べると(ロングマン英英辞典より)
“a vehicle that is like a bicycle but has only one wheel”
『タイヤが1つの自転車のような乗り物です』とあります。
もし “unicycle” という単語を忘れてしまっても “a vehicle has only one wheel.” と言えば相手に意図したことが伝えられます。
三輪車と言いたいときは “a vehicle has three wheels.”と言うことが出来ます。ちなみに三輪車は “tricycle” と言います。
英英辞典を使った効果的な勉強方法
英単語の意味を調べるだけであれば、英英辞典ではなく英和辞典を使った方が良いです。読書やメールで知らない単語に出会ったときに、いちいち英英辞典で調べていては効率が悪いですからね。では、英英辞典はどう使えばいのでしょうか?
おすすめの使い方は、似たような意味を持つ英単語の違いを調べることです。先程、例に上げた watch, see, look の意味を英和辞典で調べると全て『見る』となります。これでは、どんな場面でどの単語を使えば良いのか分かりません。
一方、英英辞典には細かなニュアンスまで書かれているので、意味の違い、使い分ける場面を知ることが出来ます。
また、すでに知っている英単語の意味を調べるのもおすすめです。Penchil や Television など中学1年生で習うような単語でも、英英辞典で調べるとたくさんの学びがあります。
おすすめオンライン英英辞典
英英辞典は色々な出版社から販売されていますが、無料のオンライン英英辞典でも十分だと思います。むしろ発音も聞けるのでオンライン辞典の方が良いかもしれません。
以下に、有名なオンライン辞典のリンクを貼っておくので、興味があれば使ってみてください。
ロングマン英英辞典
意味の解説がシンプルで簡単な英語が使われていて、さらに文字の装飾が多いので、とても見やすい辞典です。例文も豊富にあり、全てに音声が付いているのも特徴です。英英辞典、英和辞典、和英辞典に切り替えることも出来ます。
ケンブリッジ英英辞典
ケンブリッジ大学出版が発行している辞典を元に作られているオンライン英英辞典です。類義語辞典も付いているので英語の意味を調べるだけではなく、英語の勉強も出来る辞典となっています。
オックスフォード英英辞典
オックスフォード大学出版が発行している辞典を元に作られているオンライン英英辞典です。とてもシンプルな英英辞典です。
まとめ
この記事では、英英辞典について解説しました。
英英辞典は英語初心者~中級者までは必要ありません。むしろ使うことで、時間と労力が余計にかかるので、デメリットのほうが大きいと思います。
英語上級者にとっては、英単語の細かいニュアンスが学べるのでおすすめです。さらに、言い換えの勉強も同時に出来てしまいます。
英英辞典は、無料で使えるオンライン辞書やアプリもあるので、興味があれば一度試してみてください。